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ハーモニカを絶滅させないために [雑感]

icon またもや久しぶりのブログ更新。

まぁ、練習内容に書くほどの変化がないということなのですが、これがハーモニカ、特にクラシックやっている人間の現実であり、大きな問題なのかな?と思い、今日はそんなことを書いてみます。

このところ師匠とお話ししていてもハーモニカの将来についての様々な問題が話題に上ります。icon

たとえば、FIHのコンテストにしたって、クラシックの出場者は相変わらずムーディの曲か「ロシアの踊り」あたりが中心。新しいレパートリーでの参加者はそんなにいない。

要するに新しいレパートリーが増えてないのです。

自分が練習していても、やはりムーディやフォスターの曲だったり、せいぜいシューマンの数曲。これにとって代わるレパートリーはまだ見つけていません。

先日、和谷泰扶さんのコンサートの案内が届いたので見てみると、チェロとピアノとともに「ハーモニカ・トリオ」の形でのコンサート。プログラムもモーツァルトのトリオやシューマンの「幻想小曲集」など積極的な素晴らしいプログラム。チケット買いました。

和谷さん、一昨年のコンサートも弦楽四重奏と一緒のコンサートで、やはりハーモニカの限界を押し広げるかのような素晴らしく積極的なプログラムに取り組んでらっしゃいました。

フライヤーの裏面に和谷さん自身が、ハーモニカトリオ(ハーモニカ3種のトリオじゃないですよ)という形式が一般的なものとして定着すると・・・というようなことを書かれてましたが、これは私も同意します。

トリオだけではなく、四重奏でも五重奏でも、クラシックの一形式としてハーモニカが加わったものが定着してくれるのはこれから先のハーモニカのために是非とも成し遂げてほしいことです。

ただ、そのためには、もちろん他の楽器のための編成の一部をハーモニカが取って代わるのではなく、オリジナルとしてハーモニカが加えられている曲がもっともっと作られてほしい。

そういえば、一昨年の和谷さんのコンサートでも、そういったオリジナル曲が演奏されていて、やはりその響きがとても好ましいものだったのを記憶しております。素晴らしいことだと思います。

そういった編成の曲をアマチュアのハーモニカ吹きが実際に演奏する機会はそうそうあるものではないのも確か。

でも、ここで発想を切り替える必要があると思ってます。

アマチュアのヴァイオリン弾き、チェロ弾き、ピアノ弾きだって皆積極的にそんな演奏の場を自ら求めて動いているのです。室内楽は決してプロだけの楽しみではなく、アマチュアだって声をかければ集まります。

なぜかハーモニカ愛好家だけが黙ってそんな機会がどこからか訪れるのを・・・もう少し厳しい話をすれば、人前で演奏する機会すら誰かが作ってくれるのを待っているのです。

これではいくらハーモニカを触ったことのある人間が増えても、人様の目に触れる機会は増えず、新たなレパートリーも作られることはないでしょう。

じゃあどうすれば良いのか?

その部分が最も難しいのかもしれません。

ギターだって、まっとうな(と言ったら失礼かもしれませんが)楽器として認知されたのは最近のことです。

でも、今やギターを志せば情報はあちこちに溢れているし、指導者もたくさんいるのです。

じゃ、ハーモニカは?・・・それを解決するのにはどうすれば?

まだまだ難題が山積みです。

でも、この難題をクリアしないと、50年後には「ハーモニカ?そんな楽器も昔あったねぇ。」なんて話になってしまいます。

ハーモニカは絶滅危惧種だと思っているのです。


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コメント 8

chromclass

認証コードがむつかしい
by chromclass (2012-02-20 13:55) 

ますみ

あれま!
so-net会員には画像認証なしなのでわからんのですよね。
by ますみ (2012-02-20 13:59) 

Katsuya

新たな教本を書くのも一つの手かな?と思います。
ブルースハープの教本だとけっこう、アンプの使い方とか書いてあります。つまり、人前での演奏を意識した内容が書かれてますが、クラシックでそのような教本ってありますかね?そもそもクラシック・ハーモニカの教本はあるのかな?
by Katsuya (2012-02-20 18:19) 

ますみ

いろんなことの複合要素だとは思うんです。
指導者の数、質が圧倒的に足りない。メンテが難しいあるいはわからない、などなど。
でも、これってクラシックだけではなく、ジャズにも言えることだと思ってます。
そもそもクラシックにしてもジャズにしてもビジネスという意味では成立しにくい世の中になっていて、飯を食うのがただでさえ難しいということは誰の目にも見えている。その中でハーモニカを選択するってのはなお一層難しいわけで、プロのミュージシャンはどうしても少ない。そうなると底辺の広がりは限りが出てくる。
今現在、ハーモニカを選択している我々って、かなりマニアックだと思いますよ。
by ますみ (2012-02-20 18:28) 

Katsuya

なるほど。
う〜ん、難しい問題ですね。
昔、S先生が、ブルースハープは生き残るかもしれないけど、クロマチックは、わからないとおっしゃってたの聞いて非常に衝撃を受けたことを思い出しました。
by Katsuya (2012-02-20 18:59) 

chromclass

ハーモニカ・アンデパンダンというコンサートの企画実行委員なんですが、今年はクロマチック部門がたった3人。特にクラシック系のハーモニカの人が出演することはほとんどありません。

アンデパンダンという名前が示すように、指導者のグループとは独立した、誰でもが出られる趣旨のコンサートです。アンサンブル部門もあるので、もしよろしかったら来年あたりからどなたかを送り込んでくれませんかね。複数組で構いません。

複音ばかりが出演することが多く、クロマチック部門は毎年淋しい想いをしています。ぜひ、ご考慮を。

今年は3月3日、森下文化センターで開かれます。例年3月です。
by chromclass (2012-02-20 20:19) 

Katsuya

アンデパンダン、応募するつもりでしたが、土曜日なのであきらめました。観に行くことは、可能かもしれません。出来れば、3月じゃない方が私としては、ありがたいです。
by Katsuya (2012-02-21 06:17) 

ますみ

あ、3月にあるですか?
そう。ハーモニカに関する情報も少ないんですよね。でもって、クラシックの場合どうしても事前のリハーサルが必要だったりして。
情報が先に分かっていればもう少し出演者も増えそうな気もしますが。

でも、それ以上に、ハーモニカ関係者以外の集客をどうするかってのも重要な課題ですよね。アンデパンダンに限らず、FIHにしろ、普通のコンサートにしろ。
by ますみ (2012-02-21 09:06) 

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